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ニッチなネットワーク

ニッチなネットワーク

膨大な数のアプリケーションが存在する時代でのソーシャルネットワークの規模について、もう一度考えてみる

多くの起業家にとって、次に成功するソーシャルネットワークを創ることの誘因を無視することはできないだろう。次世代のTwitter、InstagramやFacebookを創りすことができれば、数億または数十億ものアクティブユーザーを獲得できる。可能な限りのより多くの人々にあなたの製品を選んでもらうことがゴールならば、上記で挙げたような例がまさにゴールを達成する方法かもしれない。

 

しかし、この方法が通用する時代は終わりを迎えている。

 

昨今では、最後に成功したソーシャルネットワークはSnapchatであるように感じられる。5年間に創られ、サービスが始まったSnapchatだが、1億5000万人ものアクティブユーザーを獲得していると発表されたばかりだ。この事実は想像に容易いかもしれない。他にも多くのソーシャルネットワークサービスがこの期間に始まり、いくつかのサービスはSnapchatの牽引力に良い影響を受けたかもしれない。しかし、最低でもアメリカの市場ではSnapchatほどの規模に達するためのチャンスはほとんどないように感じられる。

 

理由は明白であり、また不明瞭でもある。新たに始まったそれらのソーシャルネットワークが前からあるネットワークと比べて弱かったわけではない。むしろ、幾つかのサービスの機能、スピードや、新規性などによる輝きは前からあるサービスより遥かに良いものなのである。多くの新たなネットワークサービスは昔のものより良いものとしてスタートするのは確実である。しかし、私たちが直面している現状は以下のようなのだ。多くの国ではスマートフォンは完全に普及しきっていて、スマートフォンユーザーの多くはすでに”お気に入り”のソーシャルネットワークを持っている。私たちがよく知る者たちだ。

 

しかし、今の王座にいる者たちの地位が確固たるもので、変わることがないとは言えないことは明らかである。私たちの生活のあらゆる側面、私たちの世界の歴史がそれを証明しているだろう。しかし、どんな変化も “触媒”、変化を促進するものが必要である。だから多くの人々がモバイルに次ぐプラットフォームを待望し、探し求めているのである。新たなプラットフォームは現状を変えるだけでなくリセットできるような、変化に最適な

“触媒”になり得る。

 

そして、時に王座にいる者たちが膨大な規模やタレントを利用しプラットフォームの登場を超えることができるの事実であるが(Facebookはモバイルへの移行に遅れたにもかかわらずモバイルでも成功した)、TwitterやInstagramやSnapchatのような新たな勢力は必ず登場と共に現れる。

 

私は既に、スマートウォッチ、スマートTV, タブレット、VRなどに代表される数個の次のプラットフォームになり得る者たちの到来を目撃したが、膨大な新たなネットーワークの4エコシステムを誕生させるような者は未だにない。さらに最近になって、サブプラットフォームへの勢力的な流れも見られる。サブプラットフォームとは他のプラットフォームの力を利用するプラットフォームのことである。チャットアプリケーションなどの内部にみられるAIボットやミニアプリケーションなどを想像してみてほしい。声認識機能などもこの分野になるかもしれないが、まだ判断するにはまだ早すぎるだろう。

 

前で言及したチャットアプリケーションこそが、実際は膨大なネットーワーク規模獲得へのの最後の流行tであった。FacebookがWhatsAppを買収し、Snapchat買収しようと何度もした(失敗した)のもこれが理由だ。ビデオで使える些細なトリックやエフェクトを導入するなど、他の者たちは未だこの分野でも成功しようと尽力している最中だ。今見られるように、Facebookは新たなソーシャルネットワークのパラダイムを見出し、効率的(そして非効率的に)に数十億以上のユーザーのアドバンテージを使う方法を見出したのである。

 

しかし、少し前に戻ると、もっと深刻な問題は多くの人はすでに当たり前のように使うアプリケーションをいくつか持っているという事実である。アプリケーションはもう人々に浸透してしまっているのである。この参入への障壁は、より良いサービスを生み出すことはない。だがこれだけではない。本当の障壁とは何もかも終わらせてしまうもの、時間である。

 

単純に、全てのソーシャルネットワークを使うだけの充分の時間が1日にないのである。よって、結局あなたは周りの皆が使っている数個のサービスを選ばなければいけないことになる。そして、そのようなソーシャルネットワークはもう決まっているのだ。もうなぜ私たちが直面している問題が難しいかわかるだろう。初期のApp Storeではこの問題を山の高さに例えると、モグラの作る地面のちょっとした盛り上がり程度だったが、今ではエベレスト級にまでなっている。

 

この例えの比較についてもう少し深く考えると、繰り返し私たちは、山の頂上に一番近いチェックポイントに直接ヘリコプターで降下し、ショートカットを試みるサービスを見てきた。つまり、App Storeで特集してもらったり、ダウンロード数を自らお金を払い稼ぐなどすることだ。だが、これらの試みももう意味をなさない。Snapchatでさえ実際にサービスに尽力した、すなわち山を“登った”のだ。

 

これではお先真っ暗のように聞こえるだろう。良いニュースとしては、これらの物事は決まって循環する傾向にあるということだ。今は予測できないかもしれないが、いずれモバイルに次ぐ新たなプラットフォームは現れるだろう。だがやはり現在は、モバイルの規模に相当するものは存在せず、モバイルというプラットフォームはやはり“山”である。

 

これは確かに気が滅入ってしまうような事実である。しかし、別の方法でアドバンテージにもなり得る。10年前、比較的少数の人しかスマートフォンを持っていなかった。よって、仮にあなたがスマートフォン用のサービスを開発していた場合、より広い分野での魅力を持ったサービスを持つことがベストな戦略である。今では、ほどんど皆がスマートフォンを持っているので、まったく逆のことが言えるのだ。

 

今もし、新たなソーシャルネットワークを開発しようとしてる人にアドバイスをするのであれば、とてもシンプルなアドバイスができる。緻密になるということだ。もはや、ニッチに挑戦するということも言える。大規模なネットワークへの道は閉ざされたかもしれないが、新たな道が開いているのだ。小さな母集団の中の大きな割合は結果小さくなる。しかし、大きな母集団の中の小さな割合は、結果比べると大きくなる。

 

本当の闘いの相手は時間である。この相手と戦うとなれば、広い魅力で戦うのではなく、とても狭まった、ターゲットを絞った情熱をもって戦うべきなのである。

 

さらに、10億ものアクティブユーザーを持っていることからくる自惚れを超えて、ソーシャルネットワークは収益化のために規模を追求する。それは全て広告を使っての収益化であり、規模が大きい時ほど簡単である。しかし、世界は変わってきている。

 

まだ初期段階ではあるが、他の形態の収益化も順風に乗ってきている。どちらにせよ、その足掛かりはいずれ得られるだろう。それと同時に、偽のニュースなどへのヒステリアは大規模な向かい風を広告に浴びせている。ターゲットのユーザー層がとても絞られたニッチなネットワークは、ユニークで新しい広告の選択肢を生む力があると言える。

 

もちろん、“小さくスタート”といった考え方で物事を始めるのは難しいかもしれないが、ここでの意味としては、単純により多くのユーザーを獲得することを目的にしないということである。辛抱強さ、集中、そして計り知れない自信が必要になる。また、どんなに大きな物事にも小さな始まりがあった、といったことも知っておく必要がある。小いスタートで恥始まり、その道程で他の道が開けてくるといったような旅をする人もいるのだ。

原文 : https://500ish.com/niche-networks-29465a6bb3b3
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