リー・ハウワァ

NextViewの共同創業者・パートナーVentures, LinkedInとPayPalの元アントレプレナー

テクノロジーの四騎士を追って

グーグル、フェイスブック、アップル、アマゾン。

 

その影響力から、4社はテクノロジー界のヨハネの黙示録の四騎士(The Four Horseman)とも呼ばれている。いずれも株式時価総額は何千億ドルにものぼり、AR(拡張現実)・VR(仮想現実)、自律走行車、音声技術、人工知能などの新たな技術に価値ある投資をしつつも、それぞれの巨大な事業分野で優位に立ち続けている。

 

これらの4社がそれぞれの中核市場でゆるぎない地位を築いていること、また経済や政策への影響力がいっそう4社を確立されたものとしていることは、すでに世間一般の通念となっている。こうしたアマゾンやアップル、グーグルやフェイスブックのような企業に、スタートアップ(新興企業)が立ち向かおうとするだろうか。

 

だがその世間一般の通念は間違っているのだ。いったいなぜか。数十年前までさかのぼってみよう。

 

グーグル、フェイスブック、アップル、アマゾン以前のイノベーション

 

数十年前、世の中の人々はマイクロソフト、シスコ、ヤフー、オラクル、デルについても同じようなことを言っていた。

 

今、ヤフー(アリババとの提携を除く)には昔の面影はない。それ以外の企業は、様々な達成度ではあるが改革を試みていて、刺激的を求めなければ堅実なままでいられる。唯一マイクロソフトだけが、時価総額という点で今日の四騎士と同一レベルにあると言える(マイクロソフトの時価総額は現在4000億ドル)。

 

今日の四騎士は未来の破壊的技術に耐え抜く態勢が昔の企業より整っている、と主張する人もいるだろう。しかし、今回も例外ではない(例外はほとんどないのだ)。

 

歴史は難攻不落の地位から補足的地位へと落ちぶれた会社の例であふれている。

 

ディジタル・イクイップメント・コーポレーション。ワング・ラボラトリーズ。ゼロックス。フェアチャイルドセミコンダクター。アタリ。コダック。SGI。サン・マイクロシステムズ。これらの企業すべてが廃れてしまった。HPやIBM、任天堂さえもが、かろうじて存在はしているが実質的には二番手だ。

だからと言って、フェイスブックやアマゾン、グーグルやアップルの株を売り払いに行け、とか、競争相手として認識するな、と提案しているわけではない。いずれの企業も、この先10年間で消えることはありえない。

 

私が言っているのは、今のイノベーションと、その創造的破滅が不可避であることを当てにできるということだ。

 

次の10年で四騎士を退かせる可能性があるのは何か。

次世代のテクノロジーがどのように展開するか、誰が勝者となるか、といったことを厳密に予想するのはとんでもなく難しいことである。が、いくつか仮説を挙げよう。

 

1. 新たなコンピューターのプラットフォームが現れる:

これがおそらく最もわかりやすいだろう。メインフレームコンピューター→ミニコンピューター→PC→サーバー/クライアント→クラウド/モバイルといった推移は構造的なものであり、どのプラットフォームも12年から24年間の間支配的だったことはない。確かに、グーグルは莫大な資源(人的資本、資金ともに)を保有し、イノベーションのジレンマを乗り切るために“すべてに賭ける”といった姿勢の戦略(「アルファベット」への刷新、AV投資、ドローン、人工知能、AR/VR、ネクストジェネレーションブロードバンドなど)を必死に遂行している。が、いつか何かが必ずグーグルに取って変わるだろう。

 

2. アメリカ合衆国の優位性が弱まる:

依然としてアメリカ合衆国は、全世界的に見ても突出してイノベーションの中心にとどまり続け、世界でも最大の経済大国である。イノベーションの中心地であること、経済大国であることーこれら主張のどちらかが、次の数十年には真実でなくなる可能性が高い。確かに四騎士は世界的な企業であるが、リーダーシップや経営といった面ではいずれも未だにかなりアメリカでの活動を中心としている。“次なる”グーグルやフェイスブックやアマゾンは、アメリカで設立されない、またはアメリカを本拠地としていないかもしれない。

 

3. 反トラストの検討事項がのしかかる;この件に関しては、マイクロソフトがどう展開したかをみてほしい。または、1990年代後半の状況がわからないなら、“アメリカ合衆国VSマイクロソフト“をご覧いただきたい。

 

4. 慢心:アマゾン、グーグル、フェイスブック、そしてアップルの創業者はみんな才能あふれた格別な人々である。4つのうち3つの企業は未だに創業者によって運営され、マークザッカーバーグのような人は、望めばまだ何十年もキャリアを追求することができる。しかしいつかは必ず、リーダーも組織も総じて、かつて彼ら自身を格別にした情熱を失うことになる可能性があるのだ。

 

どの騎士が生き残るだろうか?

10年、20年といった期間で、アマゾン、アップル、フェイスブック、グーグルのどれかに賭けなければいけないとしたら、アマゾンに賭けるだろう。あるレベルでは、アマゾンは各従業員につき与えられる利鞘や収入が4社のうち最も低く、ビジネスを巡り技術的な落込みを示唆するほかの対策をとっている。

 

しかし、アマゾンの耐久性は間違いなく、一つの主要な技術と本質的には結び付けられていないということに由来する。

 

事情をよく理解している人ならば、あとどのくらいスマートフォンやウェブサーチ、ソーシャルグラフが主要な技術でいられるかを推測できるだろう。しかし、これらの技術は皆いつか間違いなく何かしらに取って代わられるだろう。それに対し”商業”は文明が始まった時からあるのだーどこかへいくとは考えにくい。

 

さらに、アマゾンは4社の中で唯一、主要事業とは完全にかけ離れた分野で、100億ドル以上のビジネス(AWS)を作り上げている。

 

アップルのビジネスである“オンラインサービス”は重要ではあるが、本質的にスマートフォンの独占と結びついている。iPhone が何かに取って代わられた場合、写真のストレージやメールなどのために消費者がわざわざアップルに群がるとは考えにくい。

 

私の予想に関わらず、この記事で取り上げた点は存在するどの企業も大きすぎてつぶせないということはないーそれは今日の、テクノロジーの四騎士であってもだ。アマゾン、アップル、グーグル、フェイスブックの主要事業か、または新たな技術か。いずれにせよこれらで対抗しようがしまいが、スタートアップ企業は本当に四騎士を退かせる可能性がある。簡単なことではないが、やれないことはない。次のグーグルは、今のグーグルでない可能性が高いのだ。

原文 : https://medium.com/swlh/hunting-the-four-horsemen-of-tech-4cb82be7e8a2
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