フレッド・ウィルソン

Union Square Ventures 共同創業者兼パートナー

スタートアップにとっての融資

もしあなたがベンチャーやスタートアップで働いていて、ダン・プライマック氏の記事をまだ読んでいないのであれば、彼の記事は素晴らしいので、ぜひ読んでみて下さい。

以下は今朝の彼のニュースレターからです。

債務:先週、ウォルマートの子会社であるジェット・ドット・コムがヴィンテージ婦人服のオンライン小売業者であるModClothを買収したと発表しました。

買収に当たって、財務的な条件は明らかにされていませんが、これは15年前の設立以来、ModClothと7000万ドル以上を投資してきたベンチャーキャピタリストの成功にはなりませんでした。この結果に至るまでの過程は、次のとおりです。

2013年、ModClothはシリーズCの資金調達を求めましたが、その資金調達の過程は厄介な四半期の連続によって妨げられました。 その代わりに、無担保である銀行債務を2000万ドル受け取りました。

ModClothはその行為が危険になるかもしれないと認識するのではなく、借り入れ成長資本の投資のように効果的に利用しました。

2015年4月にModClothが抱える負債が、初めて返済期限に達したとき、既存の投資家が新たな出資を受け、2年間にわたり部分的な債務の返済を開始しました。

これは4〜5四半期連続の収益性の中で、同社が以前のアーバン・アウフォイツターズの経営幹部を最高経営責任者(CEO)として迎えた直後です。

損益計算書が赤字に戻った後、再度ModClothは資本を調達しようと試みました。
しかし投資家は、会社は資金調達可能であるにもかかわらず、過剰債務を引き合いに出し、債務を抱える会社の投資を見送っていました。

インサイダー(内部の情報に詳しい人々)はModClothに歩み寄ったかもしれないが、そうしませんでした。

Jet.comは、ModClothの負債の返済期限が迫っていることを聞き訴えました。
債務の返済(および債権の会計処理)後にVCに残された金額は、債務を全額返済するのに十分でないことはわかりましたが、支払った金額を正確にはわかりませんでした。

2つのポイント

(1)スタートアップ企業にとって融資を受けることは基本的に面倒なことではありません。特に、成長資本へのの投資の代替ではなく、株式を補完する場合。 しかし、スタートアップ企業は、資金調達の方法は成長資本への投資のみだと勘違いしています。


(2)ModClothはピッツバーグに設立されたが、のちに本社をサンフランシスコに移しました。 同社が”スチールシティ”に残っていても、その後、状況が変化したかはわかりませんが、その変わった小売り文化の一部は「成長する」現代のテクノロジのー気風のおかげでできあがったものです。

私のキャリアの中で、このような出来事は何度もあり、また私たちは市場でも何度も目にしています。

特に投資家に会社を「出資するのに適している」と評価させることができない場合は、高成長企業が資金調達する手段として、株式の代わりに債務を使用することがいいかもしれません。

企業が急速に成長し、「返済可能なスピード」に達成たっした時、貸し手はその状況を見て 「取り扱うべき会社であり、リスクはかなり低い」と判断します。

そして、たとえ市場が確立されていなくても、株式を適切に評価する方法を確立していなくとも、企業は融資を引き受けることになります。

なので成長資本と引き換えに投資を受けず、融資を受ける企業が迷うことと言えば、長い目でみて、より多くの成長とより多くの市場の妥当性を改善しなくてはならないという点です。

これはうまくいく可能性があります。

私たちの投資先企業である Foursquareは、これがうまくいった例です。ビジネスモデル方向転換する途中での借り入れは、同社にビジネスモデルを再設計して検証する時間を与えました。また、株式市場の中で、その会社と、新しいビジネスモデルがいかに価値があるかがわかります。

Foursquareは、出資資本のもう一つのラウンドを作り、債務を借り換えて、現在では素晴らしい立場を確立しています。

しかしModClothの例がそう示している通り、融資を受けることはあなたに不利に働くこともあります。借り入れを増やし、別の株式取引や他の取引(他の明白な選択)を行うことができない場合、その債務がどんどん積み重なっていき、そのサイクルを出るタイミングと、条件をコントロールできなくなります。

1999年に私が支援した会社は以上の話に付随し、数年前に行われた取引では、貸し手にとっては非常に有利で、また経営陣にとっても良い取引でしたが、初期の株式投資家にとっては非常に悪い取引で行われました。

ダンが述べているポイントは、成長資本への投資の代わりに、融資を受けることは、危険な賭け事である点です。それを行ってはいけないということではなく、広い視野を持って、十分に気をつけて行うべきです。

原文 : http://avc.com/2017/03/using-debt-like-growth-equity/
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